2012年3月23日金曜日

メチコバールとリリカの違い

メチコバールとリリカの違い

これまで、末梢神経障害では、ビタミンB12のメチコバール

がつかわれていましたが、

このたび、リリカという、高価な薬物が出回っています。



このリリカとメチコバールの違いを教えて下さい。







まずリリカですが

神経細胞中にカルシウムやグルタミン酸などが過剰に流入すると神経が過剰な興奮状態となり痛みを感じます。リリカはこのカルシウムやグルタミン酸の神経細胞への流入を抑制し、神経の過剰興奮による痛みを緩和する働きをします。



次にメチコバールですが、もうご存知かと思いますが

神経繊維は鞘に覆われ保護されています。この鞘が傷ついたり、破損したりすると神経への刺激が直接伝わる事になり神経過敏状態になりしびれや痛みを生じるようになります。メチコバールはこの鞘(神経鞘)を形作っているたんぱく質の合成に補酵素的に働き神経鞘を修復する事によりしびれや痛みを緩和します。



ご参考になれば幸いです。



トラムセットは如何でしょうか効果がありますか?今年の7月に薬価掲載されたばかりの非ガン性の慢性疼痛薬ですね。止める時は急にやめずに徐々に服用量を減らしながら止めた方が良いお薬ですね。








●はっきり申し上げて、リリカは頭痛に効きません。心因性(精神的な)頭痛は別として。



では正しくお答えしましょう。



メチコバールは神経の栄養剤のようなもので、弱った神経を元気にするものです。これは単純な理屈ですのでわかりますね。

一方リリカの作用は全く異なります。医師でもそのメカニズムをほとんど理解していません。



リリカは「てんかんの薬」として開発されたもので、「中枢神経(脊髄や脳)の過剰興奮を抑える」という作用です。慢性の痛みが続いていると脊髄や脳の「痛みに反応する部分」が過敏となり“感作(sensitization)”という状態となり、痛みが続くのです。



その過敏になった部分の活動を抑えるのがリリカです。

リリカは痛み止めではありません。また、感作されたところがなければ効きません。通常、感作は数ヶ月かからないと生じませんからリリカが効くのは長く続いている「慢性痛」に対して、ということなのです。



おわかりになりましたか?

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